dd50ee70’s blog

計算機科学を中心によしなしごとを

正規表現と有限オートマトン(その1)

大変更新に間があったお詫びは次回に述べます。実は下書きは大体できていたのでそれをまずUPします。 ネットワークアルゴリズムはひとまず中断し、これから有限オートマトンと正規表現について見ていきます。プログラミング技術的には正規表現がとても大切で…

巡回セールスマン問題に関して、アルゴリズムアニメーションなど

前に書いた膜アルゴリズムのブログ で取り上げた巡回セールスマン問題に関するアルゴリズムアニメーションを作りました。貪欲算法で解くと失敗する様子がわかります。 この動画では他にも、頂点(都市)を少し動かしただけで解(巡回路)がガラッと変わる様子も…

最小スパニング木と貪欲算法(グリーディアルゴリズム)

グリーディアルゴリズム(greedy algorithm)、直訳して貪欲算法と呼ばれるアルゴリズムのグループがあります。ネットワークアルゴリズムでは最小スパニング木を求めるアルゴリズムが貪欲算法の代表として有名です*1。今回はこれをアニメーションで紹介しまし…

ダイクストラの最短路アルゴリズム

最短路問題は出発点の頂点から他の頂点への重みの和が最小の経路を見つける問題 です。ダイクストラ(Dijkstra)という人が考え出した次のアルゴリズム ダイクストラのアルゴリズム があります。上のアルゴリズムでは簡単のため最短路の長さd(v)だけ求めていま…

ネットワークアルゴリズム: ネットワーク(グラフ)の探索

鉄道・道路・航空などの交通、通信・電気・ガス・水道などのインフラストラクチャなどなど、我々の生活にネットワークは欠かせません。ネットワークに対して行う処理は多岐にわたり、アルゴリズムの研究と応用の代表的分野になっています。前回に打ち上げた…

アルゴリズム学習のカベを乗り越える 〜自分に合った例題を作って納得〜

お詫び: 「天変地異」のシリーズは私よりもずっと上手に説明しているネットコンテンツが多数あり、私ごときがでしゃばるところでは無いとさとりました。というわけで一回だけで中止します。申し訳ありません。やはり、本業のコンピュータ関連で頑張ります。 …

天変地異、本当に怖いのは

長らく放置プレイ失礼しました(読んでいる人はほとんどいないけど)。これから,地球的視点と宇宙的時間感覚で本当に怖い災害について、私感を書きます。怖いというのは、生物が全て絶滅するとか、文明が崩壊するとかいったディストピアです。だから、毎年の…

京都のK大学理学部がJABEEの審査を受けると

JABEE関係は終了して新しいネタを考えていたところ、ふと思いついたJABEEパロディをupします。全てネタですから本当にしないでください。 ありえないことですが京都のK大学理学部がJABEEの認定のため審査を受けたと仮定します。私は卒業生なのでJABEEの規定…

解説、ヤベー小説 (教育プログラムの評価)

前回の記事「ヤベー小説」を自分で解説するアホな記事です。しかし、JABEEの知名度が低い、と言うかほとんど0なので、あえてやります。 前回の記事はワシントン協定とJABEEを除いて全て架空の話です。全くの架空ではなく、似たようなことがそのうち起こるか…

ヤベー小説(教育プログラムの評価)

X技工第一海外事業部長品川京子は満面の笑みをもってY国持続可能循環型総合開発プロジェクト契約書を確認していた。このプロジェクトは、東南アジアのY国における、その名の通りエネルギーと資源の面で地球環境に負担をかけない21世紀らしい開発計画である。…

査読、論文の評価

編集用ポータルページを開いて、IDとパスワードを入れる。報告書作成のページに行ったらまず "accept after amendment" (修正後受理) を選ぶ。次に論文の評価だが大したことのない論文だから10段階の6くらいでいいだろう。全体の評価、内容の新奇性、表現の…

推薦入試の面接

これから何回か、試験とか評価について書いてみようと思います。人あるいは組織、事業、成果などを評価することは大切だけど難しい。評価する側になると急にえらくなってふんぞりかえるのはいただけない。適切に「良い」「悪い」を理由をつけて評価するには…

膜アルゴリズム(その3)

今回はフラット型膜構造と膜アルゴリズムならではの可能性を紹介します。 まず、下の図で示されるフラット型の膜構造を使うものです。この構造は粒子群最適化と相性が良いようです。粒子群最適化は素早く解を改善できますが、下手にやると局所解に落ち込みや…

膜アルゴリズム(その2)

今回は膜アルゴリズムを使い巡回セールスマン問題を解きます。 巡回セールスマン問題は、都市がいくつか(nとします)あり、それらを全てちょうど一回ずつ訪れて出発都市に戻る、距離が最短の経路を見つける問題です。詳しいことは例によってWikipediaにお任せ…

膜アルゴリズム(その1)

私の稼ぎ頭(論文被引用数で)の研究を紹介します。長くなるので何回かに分けて投稿します。また、これをやると身バレするのでプロフィールなどもそれなりにリアルの世界になります。 膜アルゴリズムとは何か アルゴリズムは特定の問題の答えを求めるための手…

恐れ多くも上皇陛下を遥かに拝見

自己紹介を兼ねて昔のことを一つ。 お前のような下賤の者が畏きあたりと接点があるはずがないなどと言わずにご覧ください。誠に皇恩は広大無辺、あまねく人民(おおみたから)*1を覆い給うのである。 それは私が富士通の研究所に勤務していた時、つまり昭和の…